aluminum

アルミ管の写真
〜 キタザワへのお問合せ 
長野県上田市小泉813−1
有限会社 北沢農蚕機製作所
TEL 0268-27-2239
FAX 0268-75-0228
e-mail  al-kitazawa@adagio.ocn.ne.jp   

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四方山話・目次
 
 ◆ 三脚のカップ(ツメ)
◆ 秋晴れの出来事
◆ 潮目が変わった
◆ 安全から安心へ
◆ ブドウ摘粒作業
◆ プロの使う道具
◆ 2011年に思う
◆ 榛名にて
◆ 国産のアルミ製品
◆ 信州上田のイルミネーション
◆ 北沢初代の三脚
◆ 溶接作業(TIG) 
◆ シルバー人材センター講習会
◆ 冬の果樹園
◆ 「点」から「面」へ
◆ 五輪久保のリンゴ
◆ 一輪車のタイヤ
◆ 焼却炉をアルミで作った
◆ アルミ製の雪つき 
◆ センサー付き三脚
◆ リベット止めのアルミ三脚 
 アルミ製品にまつわる四方山話を独断と偏見で綴る!!


◆ 三脚のカップ(ツメ)

 埼玉県の職人さんから三脚の地面に食い込むカップ(ツメ)が減ってしまったので部材として欲しいとの問い合わせが来た。
3年ほど前にその紹介ページを削除し、その当時のを見られての問い合わせでした。
(関心のある方は、よく見られていているものだと思った)
長年、三脚を販売してきていろいろなお客さん、職人さんの声を聴いてきた。
その中でも修理品に関して皆さんお困りのようだ。

 三脚のステップ(足場)に大きな枝落としてしまいステップを曲げてしまった。という職人さんもいらした。
 近くであれば「納得のいく修理の方法」でご相談にのるのだが、
遠距離の場合は、特に弊社に送る輸送の費用が大きなネックになってしまう。
送料がばかにならない金額であるから。

 電話口で枝を落とされた職人さんが「あれだけ大きな枝を落としてこの程度で済んでいるとは・・・・」と言っておられた。
 先日、お問い合わせをいただいた職人さんからの三脚の破損写真です。弊社では、このような本体が大きく歪曲破損した三脚は、修理ができません。

(※車で障害物にぶつけてしまう職人さんがいらっしゃいます)
三脚の破損写真

 カップのツメの減った際にアルミの溶接も特殊ですので修理品の交換をやって頂けるお宅がないという話をよく聞きます。
以前ある職人さんが何ヶ所かをボルト・ナットで新しいカップの爪を取り付けてお使いなっているという方がおりましたのでご参考までに紹介しておきます。


 体を預ける道具ですので安全を確保してください。

                                  (2018年4月)



◆ 「秋晴れの日の出来事」

 10月下旬、週末になると大きな台風に襲われ長野県の各地でも収穫まじかのりんごに大きな被害をもたらした。
 11月になり秋晴れの日が多くなった某日、注文を頂いた三脚の配達に松本・安曇野へ行き、飲み物を買いにコンビニに入った。店の中は、何人かの人が私達と同じようにレジに並んで支払いをしようとしていた。
 店を出て車に乗ろうとしたとき私達の後ろから声をかけてくださった方がいた。

「三脚の作っている北沢さんですか・・・

 私達の知っている方かと・・・。
松本地域の造園職人さんには、キタザワの三脚をお使い頂いている方が多くいらっしゃいますので、

 「弊社のホームページをみて三脚を検討している」とのこと。

 トラックには『Al−Kitazawa』と書かれ配達用の三脚が何本か載っていた。

 その方は、弊社のアルミ三脚KVS型(3ヶ所スライド式)を購入をご検討しているとのことでした。話されていたことが「スライド装置のこと」「首振り型のこと」など弊社のHPをよく見られているのを感じた。
 配達用の同じ型式の三脚を積んでいたのでご検討材料にと現物での商品説明をさせていただいた。

 この日の出来事は、弊社のHPを見られてご検討なさっている方が、こんな身近にいるのには、時代の変化の速さを感じた。

                          (2017年11月)


◆ 「潮目が変わった」

 アベノミクスによリ日本経済の景気の持ち直しによる恩恵を何らかの形で私たちも享受してきたように思うが、半年ほど前から景気の良くないという話が多く聞こえてくる。

 最近の中国経済の減速にもかかわらず供給過剰や原油安といった世界で起きていることが私たちの生活にも影響しているのか“財布のひもが固くなった”と言っている。
 鉄鋼やアルミといった素材を中国は、生産し続け供給過剰で世界の相場を下げているのが現状だ。

 アルミは、NSPといって弊社が購入する際は、3か月単位で地金の相場の変動を実勢購入価格に反映されている。アルミ材の相場の下げも近年になく著しい。しかし、弊社のようにアルミを製品の適材適所に強度を持ったものに変更していると価格に反映させることはできない。
 アルミの高騰の時にもアルミの材質を何度となく変えてきたにもかかわらず弊社の企業努力によって価格を上げずに販売してきたと思っている。
 日本製を使ってきたから製品の適材適所へアルミ材を変更できたのである。
 また、全国へ発送する際の送料も安くはない。

 “北沢さんは、アルミの材質を変えているといっているがどのようなアルミ材を使っているのか”とHPを見て問い合わせがきた。弊社のアルミ製品を検討しているお客さんは、そのようなことを聞いてくることはないので同業者か販売業者であることがわかる。電話口で話をしているとやはり中国製品を扱っているようである。最近は、経済成長に伴い人件費が上がり製品の高騰があるようである。

 また市場は、冷え込み昔のように数の売れる時代ではないのである。
 商品の差別化をすることにより需要を喚起して売っていく時代のように思っている。
 このような時代に何が売れるのか
 弊社もそうであるが各企業は、考え頭を悩ませていることであろう。

 最近、ネットや新聞紙上よく使われる言葉ある『潮目が変わった』である。
漁師さんだったら潮目が変わって魚が釣れなくなってもまた魚の釣れる潮目が来るのを待っていることができることだろう、
 自然相手であるから・・・。
 
 物を売っていくには、潮目が変わったら行動を起こさないで何もしないで待っていても何も起こらない。
 先をみて何かアクションを起こさないと何も変わらない大変難しい時代のように思う。

 この記事を書いている最中に九州の熊本県、大分県と近県に地震による甚大な被害が出ました。
 さぞ御傷心のこととお察し申し上げます
 多くの被災された皆様には、心からお見舞い申し上げます。

                          (2016年4月)



◆ 補助用ストッパー
 〜スライド装置付アルミ三脚の補助用ストッパー〜

 1989年よりスライド装置付アルミ三脚(KSシリーズ)を多くの職人さんにお使いいただいております。三脚の安全使用角度がワンタッチで出せることによる作業効率の良さによる評価を長年にわたって頂いております。
長年の販売実績があり職人さんの買い替えによるご注文も頂いております。
 スライド装置付アルミ三脚をご使用になられるお客様に、より安全にお使いいただきますように取扱い説明書等で使用方法ついて注意喚起をしてもおります。
各ユーザー様の使用頻度や使用状況などの作業環境が個々に違います。
 造園業の仕事は、植木の生い茂る中、起伏のある庭に石や塀といった多くの障害物があり作業環境が一律ではありません。
剪定作業のように作業の性質上、作業環境や作業条件の悪い中で仕事をすることもあります。
「2重の安全ロック(安全ストッパー)」を作ってほしいとのご要望がありました。
 弊社では、作業環境の悪い場所でより安全性を高めてお使い頂くよう、市販されております自在バンド(写真)をご紹介します。
作業環境の悪い場所や使用年数を重ねて三脚をお使いになっております職人さん、また多くの職人さんがおられる事業所で安全、安心に留意してお使い頂ければと思います。

※ (注)
スライド装置は、取扱い説明書に従い滑らないことを確認していただいた上でお使いください。補助用ストッパーは、あくまでも安全装置です。
●補助用ストッパー(装着バンド)は、スライド装置の底板より5ミリほど下げて装着してください。(ドライバーで緩まないように締め付ける。)


 固定式装着バンドは、弊社にも用意しております。

 
補助用安全装置
装着バンドをドライバーで
緩まないようにロックスする

1998年ごろのスライド装置
バンドの装着写真



 ◆ ブドウ摘粒用の作業椅子
 5月、ゴールデンウィークが明けるころから出始める商品がある。
まず山梨県からの問い合わせがあり、山梨が終わる頃になると長野県で注文を頂く。
ブドウ摘粒用作業台のアルチャーである。
出始めは、ハウスでの栽培の作業に使われる。
 アルチャーの販売を始めて、かれこれ20年以上になる。
 ブドウ農家にとって粒数の多いブドウの数を美味しいブドウにするために間引くのは大変な作業である。

今年は、平年より15日ほど早い梅雨明けであるが、
摘粒前のぶどう
この梅雨明けの頃までの限られた時間で作業を済ませる農作業で労力が半端ではないのである。
ブドウを間引くのに上げている手、上を向いての作業なので首に疲労がたまる、ブドウ棚が低いので腰が痛いなど・・・。
体の節々に疲労がたまる作業だからだ。
この過酷な作業を粒が大きくなりすぎないうちの限られた時間で終わらせてしまう作業であるから農家の人たちも大変である。
 この作業があって粒の大きな美味しいブドウを私たちは、食べられるのである。

摘粒作業の写真  アルチャーは、椅子に背もたれが付き、足を置く台に沿って椅子が回転するように製作してある。この回転する背もたれ付きの椅子がブドウ農家の人たちに良いようである。
時期がくると早く使いたい、また、時期が終わると来年まで注文の入らなくなるアルチャー(ぶどう摘粒用作業椅子)である。

 このアルチャーの問い合わせがこなくなる頃に毎年梅雨が明け本格的な暑い夏になる。
            (2013年7月)



 ◆ プロの使う道具
 徳島県で造園業を営むNさん「長野県に行くので三脚をお願いしたい」と電話があった。
 Nさんは、以前に弊社の三脚を購入してくれた方。

 東京の大学をでて東京で造園業の修行を積み、故郷の徳島に帰って仕事をしているというNさんである。
学生時代の友人の結婚式で長野県に来たのである。
ついでとはいえ徳島県から三脚を持っていくために軽トラックで8時間を掛けてきてくれたのである。
 
礼儀の正しい、今風の若い青年で地元での作業風景の写真を見せてくれた。

庭の剪定作業をしていると
     『プロの使う三脚は、違うね〜!』
と言われる事があるという。

職人の使う道具ともなると、『顧客の満足度が増し良い宣伝になる』というのである。
安価な製品があふれている中でプロの使う道具は、職人のステータスシンボルとして役立っていることを教えてくれた。

 貴重な一日をさき上田によっていただいたので昼食に美味しいお蕎麦でもと思い昼食を一緒にとった。
翌日は、松本のホテルで友達の結婚式に出られたそうだ。
                         (2012年5月)
 プロ仕様の三脚
イメージ写真



◆ 2011年に思う 
 早いものである2011年も終わろうとしている。
今年は、大変な年であった。
取引先の方と別れ会社に戻った矢先に上田でも大きな揺れに襲われた。
2011年3月11日の私たちが今だ経験したことのない大きな地震そして津波は、東日本に甚大な被害をもたらした。
大地震による福島県の原子力発電所の事故は、今までの安全神話をも壊してしまった。
その後のニュースや記事を見るたびに悲惨な状況が目に焼きついた。
震災で亡くなった方やその家族、震災で多くのものをなくしてしまった方々のことを思うと心が痛む。

 また、一瞬にして私たちの価値観まで変えてしまったような大きな災害であった。
その後も幾日も余震に襲われ、いつも揺れているような「地震酔い」を感じていた。
あれから9ヶ月、いまだに残された多くの未解決の問題。
気の遠くなるような時間が必要といわれている放射能汚染の問題が私たちに重くのしかかってきた。

 そんなとき時期同じくして青森県の大学から注文を頂き荷物が出せない日が幾日も続いた。また、福島県の取引先からの注文も地震と津波による原発事故で尚のこと、いつ荷物を運んでくれるかわからぬまま時間が過ぎていった。
 地震後3月17日には、仙台市の造園業者さんから三脚のご注文をいただいた。
社長に地震の影響について聞くと「作業場が津波で流され全てを失ったが、自宅が高台にあり家族が無事だったので・・・」と気丈にいっておられた。作業場にあった3トンの重機が津波で1キロも流されたそうだ。
しかし、道具がなければ仕事ができないのでと弊社HPを見て三脚の注文をくれたとのこと。
災害直後だけに、たとえどのくらいでもご協力ができればと思い対応させていただいた。

  日本に大きなつめ跡を残した2011年は、あと幾日もない。



◆ 榛名にて
 
 帰りは榛名湖へ向かった。
途中、高根展望台で伊香保温泉を眼下に見て伊香保温泉を後にした。
榛名湖畔にあるロープウェイに乗り榛名富士の山頂から見たその景色。
上田から見るとは正反対の浅間山や周りのパノラマが晴れた空には眩しかった。
次に湖の向かいにある高峰美枝子の『湖畔の宿』の碑を見によった。 
人もまばらな場所の入り口でツツジやシャクナゲなどの苗を売っている老人がいた。
私たちに「ユリ根をくれるから持っていきなさい」というのである。
おじさんに「植木業を営んでいるMさんという方を知りませんか」と聞くと。
偶然にもMさんのことを良く知っている方だった。
信州からはるばる上州に来てなんと思いがけないことだろう。
Mさんの自宅まで教えてくれた。
あまりにも偶然の出会い!!
Mさんのことを良く知っている方に遇うとは・・・。
シャクナゲ・ツツジの苗を売っている老人
 榛名神社によった。
静まりかえった神社の境内は広く、険しい参道がその神社の本殿まで続く。
張り出した岩、幻想的な滝、古木が生い茂るさまには、身も心も洗われる。
本殿の後ろには 〜これでもか〜 といわんばかりに御姿岩が聳え立つ。

 Mさんは、15年ほど前に三脚を買いにきたのが付き合いの始まりである。
全国の職人にキタザワの三脚を紹介してくれた方だった。
根っからの“職人”のMさん。
 首振り型の三脚(プロ仕様)を立て軽やかに上がる姿は、なかなかのものであった。
“俺は、鋏一つあれば体のバランスがとれ綱をも渡れる”と言っていた。

 「Mさんから三脚や造園用ゴンドラを買った」という職人からの問い合わせがくるようになった。
 皆がいっていた「Mさんは・・・・」。

 実は“職人のMさん”数年前に亡くなった。

(2009年にブログに載せたものです。)



◆ 国産のアルミ製品 
 
 三脚の購入を検討していると電話やメールを頂き、お客様と話をさせていただくと多くの方が「ホームセンターにいって見て来ました」といわれる。
 「しかし、弊社のホームページを見て検討したい」と。
 ホームセンター、多くの販売店で輸入品が多くなり国産の製品を探すのが難しい時代になってしまったことをお客様との会話の中で実感する。
 国産の三脚をお使いになったことのない方が、果樹農家、造園業の方々の中にも10年以上の時間の経過の中で多くいるのではないか・・・・。
 弊社は、国産のアルミパイプを使い、溶接棒も国産に変えた「国産」にこだわっている。
 アルミ製品に限ったことではないかもしれないが、国産品を探すのが難しい時代といえる。
 
 以前、中国からアルミ製品の見積もりがメールで送られてきた。
 最近にはないアルミの高値の時、弊社のアルミ材の材料原価より安く、当時のレートで約6,000円の見積もりであった。
 あまりの価格の違いには驚いてしまった。
 アルミ材を裁断して曲げ、溶接をして仕上げる。私達の仕事は『職人仕事』。
 見積もりの品は、弊社のアルミの材料原価より安い、そこに人件費など諸々をのせれば販売価格が如何に違ってくるかご想像いただけるであろう。
 
 低価格の時代ではあるが、ご注文を頂きお使いいただいているお客様がいる。
 最近よく言われる「ニッチ」隙間産業の中に身をおいている。


◆ 信州上田のイルミネーション  

 年の瀬ともなるといろい気ぜわしいものだ。
 早いもので2009年も終わろうとしている。
 信州上田では、上田駅前ローターリーに毎年恒例のイルミネーションが飾り付けられる。
 11月27日に点灯式が行わ信州上田の冬の祭典が始まった。
 
 上田駅のイルミネーションは、今年で10周年目を迎えた。

 2008年9月以降の「リーマン ショック」後の景気の良くない中「100年に一度の経済危機」といわれ早いもので1年以上すぎてしまった。大きな政治の転換期でもあった年である。
 良い話題のない昨今ではあるが、年末ともなるとあちらこちらで師走を思わせる話題が多くなる。
 鮮やかに飾り付けられたイルミネーションには、心も癒される。
 今年もあと残すところ僅か。

 上田駅前のイルミネーションの飾り付けに使うと言うことで今年も地元の造園業者さんからアル三脚の注文を頂いた。一昨年になろうか、やはり同じようにイルミネーションの飾り付けに使うと造園業者さんから三脚の注文を頂いたことがあった。
 イルミネーションの高い場所での飾り付けに使う三脚は、長尺物のKUS型をお使いになっている。 場所によっては起伏のある場所があるので側面が1ヶ所スライドでき足場のステップを水平にできるのが良いとのことである。


                ◆ アルミ三脚はこちら ⇒ アルミ三脚KUS型  ◆
「信州上田の初冬の風物詩」
       上田駅お城口の広場で恒例のイルミネーションが飾られました

上田駅のお城口イルミネーションの写真

上田駅前のイルミネーション 上田駅を飾る10万個のイルミネーションの灯り 三脚を使っての飾りつけ風景



◆ 北沢初代の三脚  
 先日、JA(農協)さんからアルミ三脚の修理の依頼があった。
 このJA(農協)さんとは、二十年以上の取引がある。
 修理品の三脚は、弊社で作り始めた最初の頃の物だ。
 アルミ三脚を販売してから何度かモデルチェンジをしたが、しかし、この当時の三脚の修理品は大変に珍しい。
 以前に書いたことがあるが、まだパイプにアルミの縞模様を起こす前の三脚である。
 りんごの果樹農家にとって三脚は、ほぼ一年中使う道具だが、この三脚を使っている農家の方は、丁寧にお使いになっているのがこの古い三脚を見るとよく解る。

キタザワの初代の三脚の写真 天板の写真 ステップの写真
  
◇ 現在のキタザワのアルミ三脚はこちら ⇒ アルミ三脚K型  ◇


◆ 溶接作業(TIG溶接)
 果樹園用に使う三脚をアルミニウムで作り始めた当初は、アルミに関しての知識が乏しかった。アルミは、軽くて錆びないというくらいであった。
 販売店の中には、展示会で『半永久的』という間違った販売方法をとっていた業者もいたくらいである。
 その当時は、アルミについて調べようと思ってもアルミに関する資料を探すのも大変な時代。
 今のようにインターネットが普及して自分の探したい情報を身近で何でも探せる時代でもなかった。
 情報格差(デジタルデバイド)の時代というが改めて感じる昨今である。

 アルミの溶接棒は、高価で量も使うので何とか安価にできないものかと溶接作業をしながら考えていた。
 溶接棒よりも安価なアルミの板を使えばと考えたのである。溶接棒の太さに切って使えばより安くあがる。しかし、アルミニウムは、品番別に1000番から7000番まであり、またその中で多く分類され100種類以上のアルミ合金があると言われている。
TIG溶接風景

 多くの種類のアルミ合金の中でそれぞれの用途に合ったアルミ合金が使われているのである。

 アルミ三脚に使われるアルミ合金は、耐食性がよく、強度があるなどは最低限に必要である。より強固な製品にすべく、溶接構造(TIG溶接)の製品だと表面処理ができないのである。

 溶接棒に適したアルミ合金は何種類も無く、アルミの母材とは相性もあるのである。
 当初、私が考えたように何でも安価にして使えば良いというものでもないのである。
 多くのメーカーの多くのアルミ三脚が出回っている。

 しかし、アルミの材料を1つ取っても『アルミはアルミ』みんな同じではないのである。
 アルミニウムに関する知識を高めようと思われる方は、ネットで検索できるので多くは記さない。


◆ シルバー人材センター講習会
 平成17年に長野県のS地域シルバー人材センターからアルミ三脚の修理の依頼がきた。
 伺って局長から修理品の三脚を見せていただいた。
 置き場所の下には、三脚の足を埋め尽くすほどの雪が残ってる。
 近くのホームセンターで買ったであろう10号から12号と長尺ものの三脚が多かった。見るとほとんどの三脚が修理の必要な物で、中には支柱の足が折れて角材の棒をさしてあるものまであった。
 「会員さんの中には、自分の三脚ではないので修理品であっても使ったら、そのまま置き場所に返しておく人がいる」と。
 次に使う人が、その三脚を使って事故にでもあったらと危惧しておられた。
  (現在は、会員さんが個々に持っているとの事)

 そのとき局長から安全講習会を開くので会員の技術向上を図り、事故防止への意識を高めるために話をしていただきたいという依頼があった。
「剪定作業の際に安全に三脚を使うには」という題目で話をしてくれないかと言われ。
シルバー人材センターの会員さんが安全に使って頂くために少しでもお役に立てればと思い承諾した。

 私は、「三脚のこと、アルミのこと」について話をした。
 2月の寒いとき、一週間ほど前にひいた風邪が治らず体調は万全ではなかったが、かかり付けの医院の先生から薬を処方していただいて何とか当日を迎えた。
地元の地方紙に載った講習会の写真

 私が20数年アルミの三脚を作ってきて安全に使っていただくには、まずアルミという金属の特性を少しでも知っていただかなければと思い最初は、「アルミニウムについて」という題にした。
 そして、修理品などの多くの三脚を見てきて「より安全に三脚をお使いいただくには」ということで話をし、また、三脚は地域によって異なるといった「地域性」についても話をさせていただいた。
 安全講習会には、40人ほど方が参加され、皆さん勿論、私よりも人生の先輩達である。真剣に聞いておられたのが印象的であった。

 最後に、「ハインリッヒの法則」をたとえに出して話を締めくくった。1:29:300の法則である。1件の重大な災害の裏には29件のかすり傷程度の軽災害があり、その裏には怪我はないが「ヒッヤ」とした300件の体験があるというものだ。「ヒッヤ」という体験を無くすことにより、より安全に三脚を使うことができるのである。

 ご使用になられる方の事故防止のために使用方法を表記しております。

 長年、顔なじみの地元の職人さんの修理品を見てきて”道具の使い方”が出ているものである。

 私たちの製造業でも同じであるが・・・


 冬の果樹園
 新年早々、近くの果樹園を通ってみると剪定作業に追われている農家の方が何人かいた。
 今まで雪もなく剪定作業も捗っているのではないだろうか。

冬のりんご畑 冬のぶどう畑
  取って付き踏み台 H3−17型

 15年以上前になる東北地方の経済連の職員がリンゴ作りは良い品質を作る。それは、「長野県に追いつけ追い越せだ」と言っていた人がいた。

 農家の方との話のなかで“近年温暖化が進み美味しいリンゴが北へ移っている”と言うのだ。
 北海道のJAの職員の方も電話口でいっていた「良い品質のいろいろな果樹が作れますよ」と。

 ワイン作りでも長野県の塩尻市が山梨県の気候と同じようになってきているというのだ。
今まで以上に塩尻では、ワイン作りに適した気候になってきているらしい。その方は「気候変動がより北に行くことを前提にして、それに適したワイン作りを考えていかなければ」といっていた。

 大変印象に残った言葉だ。
 今まで「気候変動の予測」というものが生産者の中にあっただろうか。

 埼玉県に仕事で行ったとき「埼玉の花園近辺でミカンを見た」と話をしたところ、寄居町あたりがミカンの北限である。と教えてくれた。
 それがなんと上田でミカンが採れるというのだ。
ハウスでのミカン作りとはいえ、なんと「リンゴ」ではなく「ミカン」である。
 また、出荷もしているというのだ。
 私の住む上田市で・・・
 
    驚きである!!
 


◆ 「点」から「面」へ
 アルミ三脚を作り始めてから三脚のステップは、平成2年までは丸のパイプを使っていた。
 そのころは、果樹農家の方が多く「鉄製の三脚と比べて大変軽くてよい」ということで注文を頂いていた。
 それもそのはずである、鉄製の三脚の6号とアルミ製の三脚の10号がほぼ同じ重さである。

 アルミの三脚が普及するにつれて、造園業の職人さんや家庭での庭の手入れにという事で使われる方が多くなってきた。

 造園業の職人さんは、同じ場所での作業が多く、特に地下足袋を履いて作業されている人は、足が疲れるという話をされる方が多かった。
 そこで平成3年に弊社では、ステップを平らな面のパイプにした。
 「足の疲れが軽減された」という職人さんの声が多くなった。
 一方果樹農家の方からは、冬の剪定作業の際に「足場が滑る」という声が出てきたのである。

 「あちらを立てればこちらが経たず」である。
 
 アルミニウムは、熱伝導が良いために冬には凍りやすいのである。
 ステップが丸のパイプは、靴の当たる場所が「点」であるが、ステップが平らな「面」になると雪や水が付くと凍りやすくなるのである。
平らなステップ 「足の疲れを軽減する」平らなステップ

  「ステップは、平らなほうが足の疲れを軽減してくれる」という、
  ご意見を多く頂いて今に至っている。

 


◆ 五輪久保のリンゴ
 信州上田に程近い場所の北佐久郡立科町に五輪久保という地区があります。

 五輪久保は、リンゴ栽培に適した丘陵地帯です。

 五輪久保は、生産者のまとまりが良く、この地域だけの小さな組合を作っております。
16軒からなるリンゴ農家があるそうですが、ここで生産されるリンゴは『五輪久保のリンゴ』といわれ、地元では、馴染みのあるブランドのリンゴです。
 五輪久保では、キタザワの脚立を使っている農家の方が多くいらっしゃいます。
それもアルミの三脚ではなく四脚をお使いです。

五輪久保は、多くの果樹農家が四脚をつかっております     北佐久郡立科町五輪久保
 昭和9年ごろに、リンゴ栽培を始められた 
 
 往時は、木の四脚を使っていたのが今のアルミ製の四脚になったようです。
 
 青森県では、木の四脚を使っている農家の方が多くいらっしゃるようですが、長野県では四脚を使っている農家の方は珍しいです。

 三脚を使っている農家の方々は、「四脚は三脚と違い安定があまり良くないと」といわれますが、四脚を使っている農家の方にすると、やはり四脚が使い勝手が良いようです。

 脚立のタイプには、場所によって違うといった地域性をもっています。

 食の変化でリンゴの需要が減り、果樹農家も高齢化で、作り手が減っている中『五輪久保のリンゴ組合』の方々の中に若い方が多くいらっしゃいます。
 美味しいりんご作りをされているからこそ後継者が育っているのではないのでしょうか。

→ キタザワのアルミ製四脚へはこちらから

◆ 一輪車のタイヤ
 最近、一輪車のタイヤでノーパンクのタイヤというチラシが目に付く。
以前は、ノーパンクのタイヤのチラシは見なかった。

 アルミ製の一輪車を作り始めたのは、今から十年ほど前だ。そのころは、タイヤを仕入れる際に一輪車のタイヤといえば日本製であった。その後、年を追うごとに中国製の安いタイヤが出回ってきたのもこのころだ。
             
上田 JA祭風景
平成16年 地元でのJA祭 風景

 デフレスパイラルといわれ日本経済が縮小し価格の安い輸入品が、ホームセンターなど多くの量販店で売られるようになった。

アルミ三脚などは、「中国製品が出回ると価格の安さから、庭の手入れにと長尺物の三脚が良く売れるようになった」といっている業者がいた。

 昔だったら国産の品質の良い一輪車のタイヤは、パンクをしたら農機具店や自転車販売店でチューブなどを交換して使っていたが、今ではゴム質やベアリングに問題があったり、ホイルの色が日光にあたると数ヶ月で褪せてしまったりと輸入品の品質の著しい低下を招いている。
昔のようにタイヤのチューブなどを交換して使うということがなくなってきた。 
国内の一輪車のタイヤを作るメーカーも数が少なくなったと聞いている。
品質はともかく、輸入品の新しいタイヤを買ったほうが安いのである。 
 
 その様な品質の落ちが、チラシで最近良く見かけるタイヤに空気を入れなくてよいノーパンクタイヤではないだろうか。
 

◆ 焼却炉をアルミで作った
 今は、野焼きはだめだ、自宅での紙の焼却すらいけないといっているが、
それ以前は、多くの市町村は補助金を出して家庭用の焼却炉の購入を推奨していた。
 それが、平成14年12月から180度の政策の転換である。環境破壊になるので全ての家庭での焼却はダメと言うではないか。
 当時、我が家でもゴミを減らそうと思い焼却炉をアルミで作った。
 一作目は、失敗に終わった。
 それはなぜかと言うと焼却炉の本体が燃やす熱で溶けてしまったのである。それもそのはずである。
 たばこの火でも800〜900度にもなるのだから、我が家で作ったアルミ2ミリの縞板は、燃える熱で使っているうちに淵の何箇所かだれてしまったのである。 
 そこで、中に鉄板の板を張りめぐらして焼却炉を作った。
    【溶融点】
            アルミ   約  660℃
            鉄 板   約1,530℃

 アルミ製の雪つき
 昨年(平成18年)は、各地で大変な豪雪であった。私の住んでいる上田でも例年にはない大変な雪であった。それに比べ今年は、1月半ばに2度雪つきをしただけで終わってしまい雪の降らない年になってしまった。地球温暖化とは言うが、今年ほど何か顕著に現れると環境破壊のことが実感として心配になる。

 ところで、今年も言われたのであるが、「雪つきをアルミで作ったらどうですか?」と言うのだ。以前から同じ事を何度か言われていた。
 以前に実は、雪つきを作ったのである。ハンドラッセルタイプの雪つきであったが、結論から言うとアルミのハンドラッセルタイプの雪つきは使い物にならなかった。
 市販の雪つきの肝心な雪を突く部分が壊れてしまい、捨てるにはちょっと惜しかったのでアルミの板で作り、出来ばえもなかなかであったので早速、会社の駐車場の雪つきに使ってみた。「ガタつきもなく雪を突くのもまずまず、雪をすくい上げ1,2,3・・・1,2,3・・・」なんとすくい上げた雪を投げようとしても窪みに雪がくっ付いてしまい離れないのである。
 軽くて丈夫であるが、この様なアルミの雪つきは販売されていない。
 アルミは低温脆性がなく熱伝導が高いのである。アルミは寒さには大変愛称のいい金属である。そのためにアルミの板に雪が付着してしまい雪が窪みから離れないのである。
自作の雪つきの写真
◆ センサー付き三脚
 あれから何年経つだろうか。
 高度成長の真っ盛りのときで、PL法が施行(平成7年)される以前である。
 PL法施行後のように「脚立の天板には立つな」「使用角度は何度」というような、注意書きを付けていない会社が多かった頃である。 
 リンゴ作りも企業の贈答用などに使われ出荷が盛んな時だっただけに、農家の人達も作ればよい値で売れると張り合いのあった時代である。
 地方紙に載った記事だ。
 A社が「技術試験場と共同開発」
 その記事の内容は、農家の人達が高齢化してきて、三脚の転倒、転落事故が多く、それを未然に防ぐために三脚にセンサーを付けて、人が転倒、転落する前に三脚のセンサーが感知し「音」で教えてくれるというものであった。
 「収穫が終わり一年の疲れをとる時期になると整骨院が高齢者で賑わっている」という話を聞いた後だけに、説得力があった。

 だが、そのセンサーで転倒を防ぐことを作業者に教える時には、既に脚立から落ちているのではないか・・・・。
 この記事のその後「センサー付きアルミ三脚」が売り出されたという話は聞かなかった。
◆ リベット止めのアルミ三脚
 初回ともなると何を書こうか考えるものだ。
 やはり私の原点は、この三脚を見た時から始まっているので、これを題材にした。それは『リベット止めのアルミ三脚』である。
 いまから20年ほどまえ農機具店にセールスに行ったとき、店先に置いてあった三脚でメーカーが解らない。
 アルミ材はもとより、溶接構造のアルミ三脚も大変高価であったころ。アルミのパイプを頼むと一本一本袋に入り油が付着し、それをウエスで拭いていたのを思い出す。そんな頃である。

 そのアルミ三脚は、各パーツ単位では溶接はしてあるが、主要な箇所はパイプとパイプをリベット止めにしてあった。リベット止めであるので各部ごとに表面処理のアルマイト加工されていた。それを繋いで製品にしていたのである。
(アルマイト加工すると表面のアルマイトを取らないと溶接ができない)
 このアルミ三脚がなぜ、溶接構造のアルミ三脚が出回ると普及しなかったか。
果樹農家の人達や造園業の職人さんは、春夏秋冬ほぼ一年中作業に使っている。
リベット止めのものは、使っていると溶接構造の物のようではない軋みやガタが出てしまうからである。

 長年アルミ三脚に携わってきて修理等で他社の三脚を見てきたが、このアルミ三脚に出会うことは、それ以降なかった。
 しかし、つい先日この三脚が修理品として持ち込まれたのである。
 私にとっては、とても感動する一品である。

      【接合方法】    機械的結合法     溶接法
リベット止めの三脚の写真1 リベット止め三脚の写真2 リベット止めの三脚の写真3




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